築城年代は定かではない。文明年間(1469年〜1487年)頃に朝倉氏の府中奉行所があったのが始まりとされる。 天正3年(1575年)越前を再び平定した織田信長は北庄城に柴田勝家を置くとともに、越前府中に前田利家・佐々成政・不破光治を柴田勝家の目付として配置した。 府中城には前田利家、小丸城には佐々成政、龍門寺城に不破光治が入り合わせて十万石を領した。

府中城はこの前田利家の時代に改修され、天正9年(1581年)能登国七尾へ移るまでの居城であった。

天正13年(1585年)木村重茲が十二万石を与えられ入城、文禄の役の後、山城国淀城十八万石に加増転封された。

慶長4年(1599年)隠居料として越前府中五万石が堀尾吉晴に与えられた。

慶長6年(1601年)結城秀康が越前一国を領して北庄城に入ると、徳川家康より付家老として派遣された本多富正が三万九千石で府中城に入った。以後、本多氏が続いて明治に至る。

現在は市街地に没して遺構は残っていない。越前市役所の所に案内板と石碑が建てられている。

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2009年11月