正徳3年(1713年)織田信休によって築かれた。 織田信休は織田信長の弟織田信雄を祖とする家系で、元禄8年(1695年)大和国松山(宇陀)より二万石で入封し、正徳3年(1713年)より陣屋の造営に着手、翌4年に完成した。
柏原藩はもともと伊勢国安濃津三万六千石を領していた織田信長の弟織田信包が藩祖で、文禄3年(1594年)秀吉の機嫌を損ねて改易となり近江に所領を移されていたが、慶長3年(1598年)丹波国氷上郡に三万六千石を与えられ柏原に居館を構えた。しかし、このときどこに住んでいたのかは定かではない。
慶長5年(1600年)関ヶ原合戦で信包は西軍に属して丹後国田辺城攻めに加わっていたが、戦後所領を安堵されている。信包のあと、信則、信勝と続いたが、慶安3年(1650年)信勝は嗣子なく没して改易となった。
織田家改易の後は天領となっていたが、元禄8年(1695年)に織田信休が柏原藩二万石の領主となり、以後信雄系の織田氏が十代続いて明治に至る。
柏原陣屋は現在国指定史跡として整備されており、入口には表御門(長屋門)、陣屋内には表御殿が現存しており、少し離れた大歳神社には太鼓門の移築現存している。
表御門(長屋門)(現存 長屋門)
表御殿(現存 御殿)
太鼓櫓(移築 櫓)
丹波市役所支所近くの観光案内所に無料駐車場がある。
陣屋の北東に柏原藩織田家廟、駅の南のほうに前期織田家の柏原藩織田信勝の墓がある。
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