築城年代は定かではないが寛正元年(1460年)に小笠原信濃守清之によって築かれたと 云われる。ルビは「みずばん」あるいは「すいばん」とも。
その名が示す通り小笠原氏の本城である林城の水之手を守るために築かれた支城で、天文年間(1532年〜1555年)の小笠原長時の頃には山辺持続が守っていたという。
水番城は林城から橋倉集落を挟んで東にあり、北へ伸びた尾根にきずかれている。
主郭は南北に長く低い土塁がわずかに付いている程度であるが、側面には石積も残る。 南尾根は幾重にも重ねた連続堀を設けているが、尾根を完全に遮断している堀切は少なく、西、東へと落ちる竪堀が大半である。
北尾根は小郭の下に二条の堀切があり、その先は自然地形に近い尾根となっているが、尾根先にある諏訪社へ降る尾根に一条の堀切が残っている。
北側麓から諏訪社に登る道があるが、西麓の橋倉側からよじ登ったので利用していない。諏訪社からは道がないが手入れされたきれいな山なので尾根伝いに登っていけば簡単に主郭に達する。
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