寛永15年(1638年)屋代忠正によって築かれた。 屋代氏は信濃国屋代城主であった家系で、武田氏滅亡後に徳川家康に仕えた。屋代忠正が寛永15年(1638年)に安房国に一万石を与えられ北条藩となった。正徳元年(1711年)屋代忠位のとき、いわゆる「万石騒動」によって改易となった。
享保10年(1725年)水野忠定は信濃の所領を安房に所替えとなり北条藩一万二千石となった。その後三千石を加増され一万五千石となり、文政10年(1827年)水野忠韶のときに上総国鶴牧に転封となった。
文久元年(1861年)には近江国三上の遠藤氏の飛領地となり陣屋が置かれたが、明治元年に本多氏が長尾藩として入部し廃された。
北条陣屋は現在の北条病院と館山警察所の辺りに築かれていたが遺構はない。