発心城を参照。
発心城草野氏の居館である発心公園の東側にある山に「上ノ城」、「中ノ城」、「下ノ城」と呼ばれる三つの曲輪群からなる城がある。一番高い標高190mにあるのが「上ノ城」、北東の標高160mの峰にあるのが「中ノ城」、北西の標高148.9mの三角点のある峰にあるのが「下ノ城」である。
主郭となる「上の城」は最高所に曲輪があり、南背後の尾根を大堀切で遮断している。東側面から北東側側面にかけて畝状竪堀、西側面にも畝状竪堀がある。竪堀はどれも規模が大きく明瞭であるが、残念ながら西側一帯は荒廃した竹藪によって遺構の確認が難しい。
「上ノ城」の北西下にあるのが「下ノ城」であるが、尾根部分は未加工の自然地形ながら、尾根の両側は横堀でその先端が竪堀として落ち、「下ノ城」の背後にある土橋を残した堀切とともに西は二重竪堀となっている。この土橋も完全に尾根を繋げる土橋で、後世の改変ではなくあきらかに城郭遺構としての土橋と思われる。この土橋と横堀によって「上ノ城」と「下ノ城」は連携を密にすることができる。「下の城」は切岸が高く北から西側面にかけて小さな畝状竪堀を有している。
「上ノ城」の北東にあるのが「中ノ城」であるが、こちらは「下ノ城」と異なり「上ノ城」との間は堀切となっており、「中の城」の背後も堀切で遮断してる。畝状竪堀などの遺構はなく、切岸と帯曲輪程度になっている。
発心公園から歩いて行けるが、川を渡る道が流されて、道は荒れている。
最寄り駅(直線距離)