築城年代は定かではない。応安6年(文中2年/1373年)毛利親衡の三男で元春の弟直元が麻原郷地頭職を譲られ、のちに有富氏を称した。この有富氏によって古吹城が築かれたと伝えられる。
古吹城は向原町と白木町との境に近い標高562mの山に築かれている。ちなみに現在"有留"という地名は向原町、白木町の両方に存在している。
『広島県中世城館遺跡総合調査報告書』では所在不明だったようで、一つ東の山を調査していたようである。
古吹城は南端最高所の主郭I1から北へ伸びた尾根を主に曲輪を展開しており、規模は大きい。ただ明確な堀がなく、尾根の先端に向かって削平地が伸びていくが、そのまま自然地形に変わっていく。
主郭群Iの周辺には人頭大の石を積み上げた石積がところどころ確認できる。
県道との分岐にある有留六区集会所の前に案内板がある。そこから未舗装林道を登って行き林道分岐のあるあたりに「古吹城↑」の石碑がある。分岐のあたりに車は駐められるので、石碑のところからよじ登っていけば主郭に達する。道は不明瞭だが、途中の岩場のところにはトラロープが付けられている。
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