『芸藩通志』には「神宮寺山 今井田柳瀬村にあり、小賀源六 一に源七又 源内に作る、居所、」とある。
神宮寺山城は太田川が大きく蛇行して流れ、可部の平野部に差し掛かる地点に聳える標高229.4mの茶臼山に築かれており、現在は登山道が整備されている。
主郭は三角点のある山頂にあって鋭い切岸が周囲を巡り、きれいに削平されている。主郭の南には腰曲輪II、北には腰曲輪IIIとIVがあり、この辺りの周囲にはところどころ石積が確認できる。腰曲輪IIの南東下にはややなだらかになった段があり、埋もれた堀切のようにも見えるが不明。北の腰曲輪IIIの西側は一段高い土壇となって竪堀3がある。
主郭から南西に伸びた尾根に堀切2、堀切1があり、その間が曲輪Vとなる。堀切2はほぼ埋もれてしまっているが、堀切1は鋭く北側に長く竪堀として伸びている。
堀切1より南東側にも人工的な地形が点在しているが、城郭遺構かどうかはっきりしない。VIIの辺りは小削平段があり、最下部は切岸状であるが、山道のような印象も受ける。
導線は不明であるが、曲輪Vから曲輪IIへ回り込んで主郭に入る道が想定される。
登山道入口は2箇所あり、北の団地側からと南の柳瀬側からある。柳瀬は不明だが、団地側登山道入口付近には駐車できないので、車はどこかに置いてくる必要がある。
最寄り駅(直線距離)