詳細不明。『芸藩通志』には「中城 緑井村にあり、香川次右衛門所居、一に又衛門に作る」とある。
中城は権現山から南東に派生した尾根の一つ標高199mの山に築かれており、現在は園地広場として整備されている。
主郭は山頂にあって周囲に高く急峻な切岸を巡らせ小高く築かれている。南下に曲輪iiがあり、三段に分かれている。曲輪ii-2と主郭との間は虎口で、これに面して土塁を設けている。この虎口から出ると、谷筋には竪堀4、北尾根には横堀5を使うことになる。また南の曲輪ii-1とii-3の間に現在遊歩道となっている道があり、この部分も虎口の可能性があり、曲輪ii-1南面には石積が残っている。
主郭の北下には一段小高く曲輪iiiがある。北は堀切3、西は横堀5、東は堀切2で堀切2との間の側面には若干竪堀状地形が確認でき、そこに張り出す形の小さな曲輪である。
曲輪iiの西下には四段ほどの削平段を持った曲輪ivがある北の谷側の普請は丁寧であるが、南側は徐々に甘くなり自然斜面となる。
主郭の東下には大堀切2があり、その先に曲輪v、曲輪viがある。主郭部に比べるとこれらの曲輪の造成は甘くなっているが、東端部には不明瞭ながら畝状竪堀群1がある。
権現山に通じる権現山線林道の途中にトイレと二台ほど駐車可能な駐車場がある。そこから園地広場まで遊歩道がある。また麓からは宇那木神社の西側の尾根あたりに遊歩道が付いているようだ。
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