築城年代は定かではない。
天正3年(1575年)のときの城主は惟宗出羽守で、長宗我部元親によって野根城を追われた惟宗右衛門国長が甲浦城へ入ったが、翌日追撃を受けて国長と出羽守はともに阿波国へ逃れた。
その後の動向は定かではないが、「長宗我部検地帳」には「久武彦衛門尉居タル段」と記されている。
甲浦城は甲浦港の北側にある丘陵に築かれている。
甲浦城はミカン畑などに利用されており、現在も一部が畑や墓地になっていて地形が変わっている所が多いという。
主郭は南西頂部で、北に堀切を挟んで一郭あり、南西にも一段、東に数段の平段が付いている。石積は所々残っているが開墾によるものかもしれない。土塁は東尾根の北東側に少し残っていて虎口のような地形になっている。
南麓の真乗寺から尾根上の墓地に登る石段が付いており、そこから入って行くことができる。
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