詳細不明。城主は岩崎修理介と伝えられる。
大麻山城は大麻神社の西背後に聳える標高303m程の山に築かれている。
『香川県中世城館跡詳細分布調査報告書』では標高303mの峰から北東と東へ伸びた尾根に遺構が点在する広大な山城として描かれているが、一通り歩いてみた感じでは確実に中世山城の遺構と思われるのは北東の先端部の背後にある堀切くらいで、竪堀とされる大きな溝は後世の改変または自然地形によるもののように思える。
山城遺構と思われる北東端の部分は山頂部はさほど丁寧に削平されていないが、南下に一段腰曲輪があり、その下方に大きな堀切がある。この堀切は他の堀状遺構とは異なり明瞭に堀切と分かる。山頂から北側に向かって不明瞭な平段が続いており、これを曲輪としているが、なんとも言い難い遺構で、下部のほうは山道のような感じがあり、竪堀とされる溝も後世の遺構もしくは自然地形のような印象を受ける。
南西の鞍部の辺りが「木戸口」と呼ばれ、大麻神社の近くから続く山道は谷伝いにここに登ってくるルートである。この辺りにも竪堀状の溝や土橋状のクランクした道などがあるが、どれも城郭遺構なのかはっきりせず、切岸のあるような曲輪は存在していない。
東へ伸びた尾根は窪んだ平地と円墳のように残された土盛り、そして自然地形の溝などがあるだけで、ここも城郭遺構には見えなかった。
登山道はいくつかあり、大麻山へと登るルートがあるようだ。今回は東麓の高橋から谷沿いに登る道を使って木戸へ登った。途中にある水道施設のところまで舗装路があり車で行くことができる。
最寄り駅(直線距離)