築城年代は定かではない。大永6年(1526年)に勃発した跡目相続争いで安宅安次丸がこの勝山城に楯籠もったとされる。
安宅勝山城は安宅本城の南に聳える標高212.4mの山頂に築かれている。
主郭は山頂にあり南北二段で土塁が巡る。北が高く南が低い。南の曲輪は西に虎口を開き土塁の内側に石積を残す。東側の土塁には雁木のような石段が見えている。
山頂の主郭から東、西、南の三方に伸びた尾根を堀切で遮断しているが、東の尾根は岩盤を削った圧巻の五重堀切で一番内側の部分は石積を伴っている。また、この堀切に面した曲輪の側面にも石積がある。
南尾根は長く竪堀を伸ばした三重堀切で、主郭の南東下に土塁囲みの小さな腰曲輪が備わっており、この外側に畝状竪堀群がある。
西尾根は主郭南の西虎口から降りると帯曲輪があり、その北端から竪堀、その先に堀切が一条あり遮断しているが、この部分はだいぶ埋まっているようである。
登山道入口は西麓の塩野集落にある。川沿の道路に勝山城の道標が出ている。ここから集落に向かって真っ直ぐ進んで行き、神社の先で南へ、その先をまた東へ進むともう一つの道標がある。この南側に果樹園へ登っていく所が登山口(地図)
二つの貨物レールがあるが北側のレールに沿って登っていき、最上部の動物除け網が見える頃に北側に林の中に入っていく道が見える。これを登って行けば尾根上に出て北へ進めば南の三重堀切に出る。
最寄り駅(直線距離)