詳細不明。城主は佐竹義兼が伝えられる。
田渡城は田渡集落の東に聳える標高89m程の山に築かれている。近年整備されたのか、案内板などは一切ないものの城跡は非常に見学しやすく、技巧的な山城でお勧めである。
主郭Iは山頂にあり一部を除き土塁が巡り、北は大きな横堀1、南東尾根は堀切2、南側も一部が崩落で埋もれているようだが、横堀7を設けて遮断している。
主郭の虎口は南東の虎口1と東の虎口2が確認できる。虎口1は土橋で曲輪IIと接続している。ここからの通路は不明であるが、西の曲輪IIIに接続していたのではないかと推測される。一方東の虎口2は木橋で横堀の外側の土塁に繋がっていたと考えられるが、ここからの通路は不明である。
横堀で厳重に固めた主郭の北側には緩斜面に無数の平場IV、Vが設置されており、その下方に横堀5がある。横堀5は西は竪堀4、東は堀切2から伸びる竪堀下から通じる通路まで伸びているが、現状深いところでも1mほどである。
横堀の外にある平場VIIIは西側は切岸になっているが東は自然の緩斜面である。このVIIIから横堀を通り抜けて曲輪IIIの虎口3に通じる道があり、これが大手であろうか。
車は川沿いの道を北へ進んだ所にある公民館の近くに駐車可能。入口には以前標柱があったようであるが現在はなく、民家が数軒ある道を登った先が城に通じている。
最寄り駅(直線距離)