築城年代は定かではないが川野辺氏によって築かれたと云われる。 川野辺氏は藤原秀郷の末裔で通直のとき川野辺大夫と称した。
川野辺氏は南北朝時代に南朝方となって没落する。その後、佐竹行義の子景義がこの地に住んで野口但馬守を称した。野口氏は天文9年(1540年)佐竹義篤によって攻められ没落した。
野口城は那珂川と緒川が合流する地点、北から南へ細長い丘陵が伸びた先端付近に築かれている。
南の県道から一段上がった高台があり、そこから北へ続く道はスロープとなって主郭に通じている。畑や太陽光発電施設が並んでいる広大な平場が「御城」と呼ばれる主郭で、北端には土塁が残り、北と西に巨大な空堀がある。北の空堀は二重で、主郭から一段下がった位置に土塁が付いた横堀、その奥には幅20mを超える大きな空堀で台地を遮断している。
大空堀より北側は墓地となっている部分が多いが、この北尾根にも二重堀切があり、城域は北へ拡がっていたようである。
南側に道標があり、そこから登って行くと主郭に案内板がある。
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