芸藩通志によれば「天正の頃、石見の口羽道良(通良)が家人、信濃といへるもの、此城を守りしといふ」とあり、同じく口羽道良宅址の項には「川根村吹矢山にあり」とある。
城は長瀬川が江の川に合流する地点の西にあり、北側を除いた三方を長瀬川によって囲まれた要害の山頂に築かれている。
主郭は山頂にあって南北に長く、北東隅部が欠けて一段低い削平地がある。虎口のようでもあるが定かではない。主郭の南背後は堀切で西へ竪堀状に落ちている。それより南側は細尾根である。
主郭の北側にも堀切があり、その北に馬蹄形の削平地があって西下に帯曲輪がある。さらに尾根を降った所にも削平地があり、現在神社が奉られている。
ここから尾根は北西方向になり、上梶矢集落と下原集落を結んでいたと思われる峠道の切通しへと通じている。
尚、城山の北東にある浄泉坊は城主の館跡といわれる。
国道375号線から県道4号線に入って梶矢橋を渡った左側に精米所?があり、そこに案内板がある。正面に見える山が城山。
登山口は城山の東麓の集落内の道を北上しする。やや右カーブとなる所に神社があり、その奥に登山道の入口がある。入口に動物避けの柵があり、その直ぐ先が二手にわかれるがまっすぐ進む。やがて尾根上に出て切通しとなった所を左側に尾根伝いに登る。その先に神社があり、その奥に山頂に向かう道がある。
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