築城年代は定かではないが永正年間(1504年〜1521年)頃に平尾守信によって築かれたと云われる。 平尾氏については平尾館を参照。
平尾城は平尾氏の居館である平尾館の東方に聳える標高830m程の山に築かれている。 現在は登山道が整備されており、遺構も確認がしやすく整備されている。
平尾城は空堀を挟んで東西二郭で、西が主郭となっている。 主郭は東西二段で西が高く、周囲に土塁が巡っている。東下に一段あり、東郭との間の堀切に面して土塁が付いている。この曲輪の南側に内桝状の虎口があり、石積で固められている。
東郭も小さく三段程の曲輪で、東端と南に土塁が付いている。そこから東へ伸びた尾根は大堀切で、三条の堀切が続き、やや離れた林道近くの東端にも一条の堀切が残る。
主郭から北西、南西に伸びた尾根にそれぞれ曲輪が連なる。大手は北西側の尾根で、西端に二条の堀切があり、そこまでの尾根には小さな曲輪が段々と連なっている。南西側も同じく途中に堀切を挟みながら小さな曲輪が連なっている。
大手側に登山道があり、入口は守芳院の方にあると思うが入口に案内が見あたらず、こちらから登っていないので正確な入口は不明である。
実際に利用したのは平尾山公園側の林道で、こちらは林道入口にゲートがあり、そこまで一般車両が入ることができる。ここから林道を少し登れば主郭から東へ伸びた尾根に至る。
こちらからだと主郭までは楽々登ることができるのだが、北西、南西の尾根先まで遺構を見るとなると主郭から100m程降って行くので、どうせなら大手から歩いてみるのもいいだろう。
最寄り駅(直線距離)