築城年代は定かではないが五本松城主西郷氏によって築かれたと云われる。
西郷氏ははじめ今川氏に従っていたが、永禄4年(1561年)徳川氏に仕えた。長篠合戦では西郷家員が酒井忠次に属して鳶巣砦攻略で奮戦した。
天正18年(1590年)徳川家康の関東移封にしたがって、西郷氏も下総国生実五千石で転封となりこの地を去った。
寛文3年(1663年)吉田藩主小笠原長矩の家督相続に際して弟長秋に二千石を分知し旗本となった。この長秋が一時西川城の地に陣屋を構えていた。
西川城は大福寺の背後にある城山に築かれている。
城山は栗林になっているが春先にはカタクリが有名で、この時期のみ臨時駐車場や城内の散策路が設けられているようである。
栗林となっているが南側に土塁が残り、その外側に横掘が確認できる。西の尾根先端を登る道は堀切を通っているようである。