寛永13年(1636年)安部信盛によって築かれた。
安部信盛は五千二百石を領して武蔵国岡部に陣屋を構えていた旗本であったが、寛永13年(1636年)に三河国八名郡内で四千石を加増され、このときに半原陣屋を構えた。信盛は慶安3年(1650年)大坂定番に任ぜられ、摂津国内で一万石を加増、あわせて一万九千二百五十石となり諸侯に列し武蔵国岡部藩となった。
慶応4年(1868年)安部信発は勤王側にたって岡部から半原に藩庁を移転することを決め、半原藩が成立したが、翌年廃藩置県によって半原県となった。
半原陣屋は現在宅地や畑となっており遺構はないようである。
国道301号線の西側に半原藩邸の石碑や案内板が設置されており、この辺りが陣屋の南西隅にあたる。国道の東側も陣屋の領域でちょうど国道が中央を貫通するようになっている。