天文18年(1549年)湯川直光によって築かれたと云われる。 亀山城主湯川氏十一代の湯川直光が築いた居館で、「亀山城は寒風の季節は住みにくい」との理由で築いたのがこの小松原館であったという。
直光のあと家督を継いだ湯川直春のとき、天正13年(1585年)羽柴秀吉による紀州攻めで湯川氏は自ら焼き払って退去したと云わる。その後、秀吉の家臣中村一氏と九鬼嘉隆が城を修復するよう命ぜられている。
小松原館は現在の紀央館高校と湯川中学校一帯に築かれていた。 かつては土塁なども残っていたようであるが、現在はわずかに堀跡が湯川神社の前に残されている程度である。この湯川神社に石碑が建つ。
南の湯川小学校東にある法林寺に十一代湯川直光の宝篋印塔がある。また同じく湯川直光の菩提寺が日高郡美浜町和田にある三寳寺にもある。写真は入山城(城山)を参照。