築城年代は定かではない。鎌倉時代に三浦五郎左衛門尉盛時が相模からこの地にきて八田城を築いたのが始まりとも云われる。
三浦氏は後に大和多氏と名を改め、戦国時代には伊勢北畠氏に属していた。永禄12年(1569年)には織田信長の伊勢侵攻に対して大和多監物が城を堅く守ったという。
八田城は八田城集落の南方に聳える標高55m程の山に築かれており、現在は公園として整備されている。
主郭は広く周囲に土塁が巡り南端に櫓台がある。東の虎口はやや屈折しており、その先に土塁囲みの二郭がある。現在の登山道は北の谷間からこの二郭の側面を大きく回り込んで主郭へと続いており、この道は二郭の東側面で横堀状になっている。
主郭の南側にある櫓台の東下にも開口部があり、南の尾根を遮断する大きな空堀に対して現在は木橋が架かっており、その名も「あぶな橋」である。南の丘陵は自然地形となっているが、その先の南西尾根を遮断する堀切が一条ある。
集落の南側に公園の入口がある。入口に突っ込んで車を駐めることも可能だろうか。
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