築城年代は定かではない。
はじめ大村氏の支城であったが、文明6年(1474年)大村純伊が有馬貴純に敗れて所領を失ったことから有馬氏の城となった。しかし、文明12年(1480年)大村純伊が有馬氏の家臣皆吉左馬介が守っていた松岳城の奪還に成功した。
その後、大村純忠の頃には武雄城主後藤貴明によって攻め取られ、その家臣彼杵喜之助が守っていたが、山口杢之助の謀略で取り戻すことに成功したという。
松岳城は妙法寺の背後に聳える番神山に築かれており、現在はその南端に守護神堂が祀られている。
松岳城は守護神堂の北側から城域となり標高244mの辺りが主郭でそこから南西側の尾根にも曲輪が続いている。主郭の北東部には天正から文禄の頃と思われる石垣が残されているが、櫓台のようなものだろうか。曲輪となるべき削平地は狭く切岸の区画も不明瞭で全体的に未完成の城か、石垣の城への転換途中で破棄されたような印象を受ける。
南北に伸びた尾根や北西に伸びた尾根には曲輪の側面部に小規模な石積や、やや大きな石を並べたような遺構があるが、特に列石に関してはどのような状況なのか理解するのが難しい。
妙法寺の東側の道が守護神堂に通じる。舗装林道もあるが急坂で鋭角で曲がる部分もあり、四駆の小型車が望ましい。整備された参道があるので妙法寺から登るのが良いだろう。
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