備中 中山城(矢掛町)びっちゅう なかやまじょう

城郭放浪記


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備中 中山城(矢掛町)の写真
掲載写真数
形態
山城(270m/220m)
別 名
なし
文化財指定
なし/不明
遺 構
土塁,曲輪,堀切
城 主
不明
縄張図
中山城(矢掛町)縄張図
歴 史

詳細不明。『矢掛町史』によれば、隣接する船が迫城の城主は三好権左衛門と伝えられ、阿波三好氏がこのあたりまで攻め寄せてきたときの城としている。中山城は中山の広範囲に小規模な城郭遺構が点在しており、大軍が一時的に在陣していた様相を示しているのではないだろうか。

北東約3kmにはこの辺りの拠点城郭である猿掛城がある。

説 明

中山城は標高270mの中山に築かれている。中山城は山全体に遺構が点在しているため、便宜状、中山城A、中山城B中山城C中山城D中山城Eとして紹介する。

『岡山県中世城館跡総合調査報告書 』掲載の縄張図では3ヶ所の曲輪群を描いているが、 hinata GISのCS立体図で確認したところ、他にも曲輪群らしき地形があることから実地調査し、城郭遺構と確認したので図化した。

全体的に中山城の曲輪群は削平してはいるものの甘く、切岸は高くても2mほどで大半は1mにも満たない。土塁や堀はほとんど確認できず、わずかに浅いものが2ヶ所A3とE1に確認できる程度である。

これに対して西端にある船が迫山城は規模が小さいながらも自然地形の急坂や高い切岸をともない堀切、畝状竪堀群を有しており、まったく別の城である。

山は比較的なだらかであり、縄張も単純なことから、小規模な軍勢で守るような城ではなく、大軍が山全体に分かれて布陣したような城である。阿波の三好の大軍がこの山に布陣したとすれば、現状の遺構は妥当ではないだろうか。

中山城Aは最高所に位置している。A1は東に虎口が開口し、西へ向かって段が付いている。西端からは北へ伸びる緩斜面に曲輪A2が広がる。さらに西へ伸びた尾根は自然地形の先に堀切と土塁があり、そのさきに曲輪A3がある。

北へ伸びた尾根には削平地A4があり神社の基壇が残されている。東の山腹には削平地A5があるが、その間の斜面に矢穴の痕跡が確認でき石切場のようである。

案 内

北の山腹に神社が2つあり、その間から登山道がついている。ただ池の上のあたりから山道がヤブのなかに埋もれている。

最寄り駅(直線距離)
2.3km 三谷駅
3.9km 矢掛駅
5.6km 備中呉妹駅
6.1km 小田駅
6.4km 金光駅
主な参考文献
岡山県中世城館跡総合調査報告書
矢掛町史
所在地/地図
岡山県小田郡矢掛町中
GPSトラックデータダウンロード :[KML形式 ][GPX形式 ]
付近の城(直線距離)
0.2km 備中 中山城B(矢掛町)
0.4km 備中 船が迫山城
0.5km 備中 中山城C(矢掛町)
0.6km 備中 中山城D(矢掛町)
0.6km 備中 中山城E(矢掛町)
1.2km 備中 山田古城
1.6km 備中 庄氏館
1.7km 備中 花房氏館
1.7km 備中 原砦
2.3km 備中 伽藍山城(南砦)
2.4km 備中 伽藍山城
2.7km 備中 矢掛茶臼山城
2.9km 備中 要害山城(矢掛町)
3.0km 備中 猿掛砲台
3.0km 備中 (仮)鷺尾山城
3.1km 備中 猿掛城
3.5km 備中 中山城(東三成)
3.6km 備中 山本城(矢掛町)
3.7km 備中 三成陣屋
4.0km 備中 太郎丸城
4.2km 備中 川面館
4.3km 備中 上竹城
4.4km 備中 西知山城
4.6km 備中 加賀山城
最終訪問日
2023年12月
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