詳細不明。
軽部山城は標高244.0mの軽部山から西へ派生した標高190mほどの峰に築かれている。
堀切状の鞍部を挟んで東西二郭の曲輪がある。
東の曲輪Iは主郭と考えられ、概ね土塁が囲繞し四方の切岸も高い。内部は小さな段差で傾斜しており、北側は突き出すように低い段が北へ伸びる。
土塁は特に西側が高く、明確な開口部は見当たらないが、東端北部がやや低く開口し、下方には竪堀3もあり虎口の可能性がある。また南東下のAはこんもりとした曲輪状地形で切岸下部との間は浅い堀切状の溝になっている。虎口との関連性も考えられるが用途は不明である。
曲輪Iの東側は緩斜面が続いているが、一部低い切岸があり、その先に浅い堀切状の溝がある。曲輪の北側は比較的急斜面であるが、南側は緩い地形が続いている。
西の曲輪IIは尾根上にあるII1と、そこから南へ下る斜面に築かれたII2からなる。全体的に西とII2の南の切岸が高くなっているが、東側や北側はほぼ自然地形である。
曲輪II1は東の曲輪Iから浅く削られた通路が伸び、西端部分が削平された曲輪となる。土塁は南から西にかけて存在し、幅広だが低い。北側は自然尾根がそのまま残り、土塁の北端部が開口し不明瞭な段が存在する。
曲輪II2はこの城の特徴的な遺構で、南に緩やかに下る尾根に分厚い土塁囲みの空間を作り出している。曲輪II1とつながる北端部以外は開口していない。西から南にかけて高い切岸を作り出しており、西側には竪堀2がある。
北麓にある軽部神社から谷筋に登る登山道が利用しやすい。登山道は廃屋のあたりから軽部山のほうに登るルートになっている。そのまま尾根伝いに回り込んでもよいが、廃屋のあたりから反対側を登ると城域に達する。
軽部神社にも駐車可能だが、隣にある市営墓地の駐車場が利用しやすい。
最寄り駅(直線距離)