詳細不明。井上善左衛門の居城という。
注)日本城郭体系には「善右衛門」とあるが、芸藩通志では「善左衛門」とある。
城は丸山城の北にある北から南へ派生した尾根の山頂に築かれている。
「広島県中世城館遺跡総合調査報告書」では、標高375mの山頂から南東にある頂が城址とされ、そこの縄張図が掲載されているが、標高375mの山頂部分にも城郭遺構が残っている。
南東部分の城は、北西の尾根を堀切で断ち、南へ三段、北東に一段の削平地がある。 頂部の曲輪には堀切に面した北西端に土塁があり、南の一番下の曲輪には竪堀が東西に二条設けられている。北東の曲輪は縄張図には記載されていないが、堀切に面した北西端に土塁状の高まりがある。
背後の堀切は南西に向かって竪堀となり、二条の竪堀が南西に落ちている。
375mの山頂部には、南北に二段の曲輪があり切岸が明瞭に残る。南へ伸びた尾根も削平地のようである。東へ伸びた尾根も根元部分は平坦であるが、切岸が明瞭ではない。北へ伸びる尾根を鞍部まで行ってみたが堀切はみあたらない。
城山の南を通る道路沿いに山へ通じる道があり、動物避けの柵を越えて山へ入ることができる。ピンクのビニールテープを頼りに登ることもできるが、植林された人工林であるので適当に登って行けば中腹あたりで踏み跡にたどり着く。
最寄り駅(直線距離)