楢原城(奥城)を参照。
楢原城は楢原氏の菩提寺である九品寺の西背後に聳える山に築かれている。 楢原城は奥城、中城、前城の三つに区別されており、ここでは奥城と中城・前城に分けて紹介する。
中城と前城は奥城の北東、標高320m付近を主郭とする城で、東の谷を挟んで南北の尾根に曲輪を展開している。
中城の主郭は最高所から東に扇型に開く形で側面は土塁のスロープとして続き、その間を段々の曲輪としている。中城の最大の特徴が南北両側面に設けられた畝状竪堀群で、特に北の畝状竪堀群は長くビッシリと穿たれている。
東から続く山道は南東側の尾根の分岐付近を切り通して続いている。南東の尾根は土塁を設けた小さな曲輪群が点在し、尾根の先端からは段曲輪が続いている。
一方谷の北から東へ伸びた尾根は横堀状の空堀を境界とし、そこより東の部分を前城と呼んでいるようである。前城は広く段々となった尾根でそのまま先端まで続いている。