築城年代は定かではないが日爪氏によつて築かれたと云われる。 日爪氏は土岐氏を出自とする饗庭氏の一族で、貞治6年(1367年)饗庭氏は日爪右京介為治を地頭代として日爪村に住まわせたと云われ、これが東山麓の根小屋付近で、日爪館と考えられている。
その後の動向は定かではないが、清水山城の出城であったとの伝承がある。
日爪城は日爪集落の南東に聳える標高207m程の山に築かれている。 東麓の共同墓地となっている部分が根小屋と呼ばれ、土塁などを設けた段遺構が残り、日爪館と考えられている。
山上は東西二郭で、鉄塔が建っている西の曲輪が主郭となっている。 主郭は北から西側にｌ字の土塁を設け、西背後の尾根を横堀状に断ち切り、その外側を連続堀切で遮断している。さらに南西尾根を登っていくと、西斜面に畝状竪堀群が残っている。
東曲輪は南に虎口があり、東側は土塁を設けている。曲輪の内部は谷の両側に平段を設けており、北側に小さな段が付く。東の土塁の外側は大きな横堀で、根小屋側に土塁が付いている。
日爪集落にある慈恩寺より150m程南に共同墓地の入口があり、そこに日爪城の道標が付いている。この入口に車を駐める事ができる(地図)。
入口には道標があるがその先にはなく、共同墓地を登っていくと奥に動物除けの柵があり、その入口がある。それを入ってしばらく登っていくと「南谷遺跡」という根小屋の案内板があり、その先を少し登れば東曲輪下の空堀に出る。
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