築城年代は定かではない。天正7年(1579年)には毛利家臣楢崎弾正元兼が在城しており、のちに宇喜多の家臣花房助兵衛職秀が在城したという。
鉢伏城は標高314.5mの鉢伏山に築かれている。
山頂から東西に伸びた尾根上に曲輪を連ねており、東西両端は堀切、南側面に畝状竪堀群、北は急坂なこともあり切岸のみである。
主郭は三角点のある西の最頂部であるがあまり広くない。西は緩やかにスロープとなりそのまま南下にある通路と合流する。東は二段の小さな小角を経て、曲輪IIにつながる。
曲輪IIは一部北側に土塁があるが、南側には認められない。中央から南に伸びた尾根に堀切5があり、両脇に畝状竪堀群3、畝状竪堀群6が広がる。
東端の曲輪IIIは北から東にかけて土塁がめぐり、東端南側には虎口と思われる小空間Aがある。この虎口からは曲輪III、IIの南側面、畝状竪堀群の上部にある犬走のような通路に出ていたと思われるが、導線ははっきりしない。
東尾根は堀切5、北東尾根はハの字のなった竪堀8で遮断する。一方西尾根は浅い堀切1と竪堀2によって遮断している。
山の北側にある道路から未舗装林道が近くを通っており、北の鞍部から主郭まで直線的に登る踏跡がついている。車は路駐するしかない。
最寄り駅(直線距離)