鎌倉時代の武将秋山光朝が自刃した雨鳴城とも伝えられる城であるが、南東側にある雨鳴城も含め詳しくはわかっていない。
中野城は標高1020.6mの城山に築かれており、現在は登山道が整備されている。城山の山頂に中野城、南東の山腹に雨鳴城とされる城があるが、『日本城郭大系』に図面付きで紹介されている中野城は雨鳴城のほうである。
中野城は三角点のある南峰が主郭となり、北へ伸びた尾根に城域が拡がる。東は断崖絶壁で今もなお崩落が進んでいるという。
主郭は緩斜面地形であるが、西から南にかけて土塁、その外側には切岸を設けている。 南に開口する虎口は土塁が外側に張り出すようになっている。この虎口に対して西側がやや張り出す形になる。
主郭から北へ伸びる尾根は細尾根で、しばらく進むと緩斜面IIに至る。切岸加工している様子はないが、北側面に帯曲輪IIIを設けているので城域に含まれることになる。
西麓側に桜池があり、そこに駐車場やトイレがある。登口はそこから北へ進んで行った所にあり案内板が設置されている。
中野城から雨鳴城へは南鞍部から続く林道経由で行くことができるが道標などは一切ない。
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