築城年代は定かではない。勧修寺氏の支城であったが、天正12年(1584)長宗我部氏の部将鶴ヶ城主十市備後守(細川宗桃)によって攻め落とされた。
猿越城は土佐との国境に近い標高232mの山に築かれている。山は東西二つの峰があり、猿越城は両方の峰に独立した曲輪群を持っいるため、ここでは東峰の遺構について記述する。
東峰の遺構は猿越城の主郭部となる遺構で、南北に大きく三つの曲輪があり中央が主郭と思われる。
主郭は周囲を土塁が巡る曲輪で北に虎口がある。北は堀切を挟んで北郭があり、この間にスロープ状になっているが、無線中継塔が建設されており、この影響で地形が変わっているようである。北の堀切は西側面に向かって横堀となって伸びており、ここから北西に連続竪堀が落ちている。
北郭は広く西から北にかけて低い土塁が残る。北端の東尾根に堀切がある。
南郭は主郭からやや離れた大きな無線塔のある部分で大きく地形が変わっているが、西や南に堀切があり、この部分が曲輪であったことがわかる。
南麓の平畑から林道が山頂まで通じている。途中から未舗装で道が荒れているので徒歩で登るのが良い。
最寄り駅(直線距離)