築城年代は定かではないが浅野長重によって築かれたと云われる。
浅野長重は浅野長政の三男である。浅野長政は隠居領として真壁五万石を領しており、長重は下野国真岡二万石を領していた。慶長16年(1611年)長政が没すると、真岡領二万石を幕府に返上し、真壁五万石を相続して真壁二代藩主となる。元和8年笠間に加増転封となったが、このとき父の墓所がある真壁と笠間城を加えてくれれば、加増は望まないと幕府に願い出て許され、笠間藩となったが、長重自身は真壁に在住していたという。
浅野氏は三代長直のときに赤穂に転封となり、以降は笠間藩主となった井上氏、本庄氏、牧野氏の笠間藩領として真壁陣屋が維持された。しかし、安永6年から天明5年まで幕府領となっていたときには利用されず、天明5年に再び笠間藩領となり陣屋が使われるようになった。
真壁陣屋は現在の真壁伝承館の地に築かれていた。伝承館建設のさいの発掘調査で堀や池などが検出されている。堀は埋め戻されているが、地表面にそれがわかるように赤くなっている。
真壁伝承館に無料駐車場があり、展示も無料で見学可能である。
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