梅尾城は筒ヶ嶽城から西へ派生した尾根の先端頂部、標高149mの山頂に築かれており、山頂から南西の曲輪群と北東尾根の曲輪で構成されている。東にフロン谷(風呂谷)、北にカジヤ谷(鍛冶屋谷)があり、北東の曲輪を「馬かけ馬場」と呼び、周囲には「殿の屋敷」・「土居内」などの地名が残るという。
南西の曲輪群が主郭部とみられ、かなり広大な削平地が南北に拡がっている。北東端が高く、南西下に堀切があり、その先に堀切に面した部分を土塁状に削り残した小段と二条の堀切が続き土橋が架かる。先端の堀切は北側に竪堀となって伸びている。この南西側一帯はシダ類が茂っていて遺構の確認が難しいが、放射線状に竪堀があるようにも見える。南端付近の東側に一部石塁の混じったような土塁が残る。
北東尾根との間には箱堀の堀切で区画される。北東尾根の曲輪は南側はきれいに削平され、東側には石塁の混じった土塁があり虎口になっているが、北側に向かって高くなった斜面はほぼ自然地形で、その先に二重の堀切を設けて尾根を遮断している。ただこの先は北の尾根側が高く、南の曲輪側には特にめぼしい防御施設もなく、あまり意味のない堀切に思える。
県道124号線沿いの妙功寺の北にある府本交差点を東へ曲がり筒ヶ嶽城へ向かう林道に向かって進んで行くと、「荒尾造園」・「翠心の郷」がある。ここの北側に登山口の標柱と案内板が設置されている。
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