詳細不明。城主は清原守高と伝えられる。
ある意味因島で一番有名なお城である「因島水軍城」から尾根続き、長福寺の北背後にある標高126mの山に片刈城がある。「因島水軍城」は史料館で城跡ではない。
「広島県中世城館遺跡総合調査報告書」には「保存状況不明」でそもそも見る気もなかったのだが、周囲から見ると城山らしさがあり、因島水軍城の史料館を見ると城跡マークがあったので登ってみることにした。
因島水軍城で入手した「因島城跡散歩」に三ノ丸石垣の写真があり本丸・二の丸・三の丸がある事を確認して登ったのだが重要な文を見落としていた。「南に向かって」である。
山頂に登ると予想に反して木がなく草は刈られて見通しがいい。しかし、山頂には曲輪らしきものがない。やや平坦と見られる地形は西の山頂付近のみで、あとは緩やかな傾斜の自然地形である。山の形から東西に連なる連郭式を想像して歩くもなだらかな斜面が続くだけで全く遺構らしきものを確認できない。北側斜面はやや急であるので側面を見ていると石積が所々に残っている。この石積が城の遺構との確証はない。それどころか一部の石積にはコンクリートがうってある。東側には柑橘類搬送用のレールが残っているので、おそらくこの山は果樹園となっていたと思われる。南側の斜面は緩やかに続いていたのでその先は確認しなかった。
ちなみに城主と伝えられる清原守高の屋敷が長福寺から北西に続く谷にあったというが、現在は果樹園になっている。
長福寺から北西に続く道を進んで終点から尾根上に達する道があり、そこから山頂に向かって道が続いている。
因島の城跡を巡る際には因島水軍城を最初に訪れると良いでしょう。甲冑や刀剣の展示物もさることながら青影城、青木城、長崎城などの模型も展示されている。ここに売っている「因島史跡散歩」は因島の史跡を巡る時には重宝する。
最寄り駅(直線距離)