築城年代は定かではないが蒲刈小早川氏の居城と伝えられる。 因島の小早川氏に関しては詳らかではないが、観応2年(1351年)小早川貞平が幕府より因島地頭職を与えられている。
北麓の城見屋敷が小早川氏の居館と伝えられ、蒲刈小早川栄城の石碑とともに五輪塔群が残っている。
一ノ城は因島東部、椋浦町と三庄町にまたがる標高208.2mの山頂に築かれている。
主郭は山頂にあって南西の尾根に堀切を設けて遮断し、東尾根に二段の削平地、北東へ伸びた尾根にも多くの削平地を並べている。主郭から北東の尾根の先端部まで約500m程の規模であるが、尾根上に削平地を連ねるだけの単純な縄張りである。
登山口は城山の南西尾根にあり、県道366号線と椋浦町を結ぶ峠道の所にある。地図