静原城(北城)を参照。
静原城は静原神社の北背後に聳える標高480mの城谷山に築かれた北城と、そこから南東に伸びた標高340m付近の通称城山に築かれた南城で構成されている。
南城は北尾根を大堀切1によって遮断して南側を城域とする。堀切の北側の尾根にも人工地形が確認できるが大半は後世の改変と思われ、明確な城郭遺構はわからなかった。
主郭Iの北端には高土塁があり、南山腹に段々と曲輪を連ねている。曲輪IIIは南側に方形近い窪みがあり虎口のようである。北東側には石組みされた窪みがあり池のようである。その脇から曲輪IIに上がる通路も虎口となり、正面に石積みが残されている。
曲輪Vが東西に長く南西尾根の曲輪VI、東から南へ伸びた尾根の曲輪群を結んでおり、この南面に石積みが点在する。
曲輪VIIの東隅には高い石積みが残されているが隅石は確認できない。この曲輪VIIから南下の曲輪VIIIに向かってジクザクに登る城道があり、西側面は竪堀2が曲輪に沿って伸びている。東面にも竪堀状地形3が確認できるが西ほど明確ではない。
尾根背後のみを堀切で遮断し、尾根先には堀切がない。基本的に段々に曲輪を連ねる単純な縄張ながら明確な虎口を持つ。一部に石積みを伴うなど北城と南城は共通点が多い。