築城年代は定かではない。応永年間(1394年〜1428年)に吾野左衛門尉憲光が築いたとも伝えられる。
『新編武蔵国風土記稿』では天正年間(1573年〜1592年)に松山城主の上田能登守朝直が慈光寺を攻めるために築いたとする。
大築城は比企郡ときがわ町と入間郡越生町の間に聳える標高466mの城山に築かれている。現在はハイキングコースとして登山道が整備されている。
大築城は東西に伸びた山頂部の遺構と南尾根の遺構に分かれている。
主郭は山頂にあり、東西に長い曲輪は北側に土塁が付く。主郭の南東隅に虎口があり、そこから連続した虎口で外へと繋がる。虎口は内桝形状や外枡形状のもあり、南へ張り出した外枡形状の虎口には竪堀が付いて側面への移動を防いでいる。虎口を出た先には大きな堀切を二条設けていおり、非常に堅固に築かれている。一方西尾根は堀切もなく急峻な地形のみでなりたっている。
南の山腹には南へ伸びた尾根に曲輪が築かれており、この部分に土塁などがある。現在の登山道はこの曲輪の中を往来している。
北麓の椚平地区に冠木門などがあり大木戸の地形の案内がなされている。最初はここから登ろうと思ったのだが、登山道がわからず南の越生町側から登った。
越生町側からの登山道は山腹(地図)にあり、登山道入口に二台ほど駐車できるスペースがある。
最寄り駅(直線距離)