詳細不明。城主は長野兼光、赤松家盛などが伝えられる。
伊勢畑城は志呂神社の東に聳える標高250m程の山に築かれている。
伊勢畑城は東西約200m、南北約300m程の広さを有し、山頂の主郭部とその周辺にある緩やかな地形を囲む外郭を持つ珍しい山城である。
主郭は土塁囲みで比較的直線的な縄張の曲輪群があり、小さな平入虎口が数カ所確認できる。土塁は1mに満たない高さが大部分で櫓台もないが、全体的に土塁囲みの曲輪群となる。主郭部の虎口として堅固なのが虎口4で、前面に横堀を備え、北側は横矢が掛かる構造となる。また大手と思われる虎口5から侵入すると虎口が直接見えない位置にある。
主郭の外側にある外郭部は南の曲輪vii、東の曲輪viiiの部分が加工されているが、全体的に自然地形の緩斜面となっている。外郭の土塁は北と南が高く、東側は低いが土塁は全周している。土塁の内側には空堀状に一段低い部分が付いており、武者走りであろうか。
南尾根を遮断する三重堀切1に対して南西に横矢の張り出しがあり、側面には竪堀2を設けて迂回を抑止している。現在この張り出しの部分に開口部があり、南尾根との通路が繋がっているが、これは後世の破壊道と思われる。
北尾根も三重堀切6があるが、内側の空堀は林道の東側に仕切り土塁が二ヶ所あり、畝堀(障子堀)の可能性がある。またその東側にも数カ所の凹みが確認できる部分や、竪土塁が付いている部分などがある。
北尾根の久米南町側から作業林道が付いており、やや距離はあるが高低差のない緩やかな道で楽に行くことができる。駐車場はないが、舗装路から未舗装路に変わってさらに奥に進むと一軒の民家があり、その方にお願いして駐車させて頂いた。年に何人か城目当てで来られる方が居るそうである。
最寄り駅(直線距離)