伊予 多武が森城いよ とうがもりじょう

城郭放浪記


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伊予 多武が森城の写真
掲載写真数
形態
山城(380m/250m)
別 名
塔ノ森城
文化財指定
町指定史跡
遺 構
土塁,曲輪,堀切,竪堀,虎口
城 主
芝一覚政景
縄張図
多武が森城縄張図
歴 史

築城年代は定かではない。戦国時代末期の城主は芝一覚政景で、鳥屋ヶ森城主西川美作守政輔の長男であった。

説 明

多武が森城は広見川が大きく蛇行する地点の標高380mほどの山に築かれている。

山頂の主郭は広く削平されており、ここから北東、北西、南の三方の尾根に曲輪を連ねている。

主郭の虎口と考えられるのは二ヶ所あり、北下の帯曲輪IIにつながる北西部分、南東下の帯曲輪IIIに続く南端部分である。

北西に伸びた尾根は曲輪IIから曲輪VIまで段々と造成され、北端部に畝状竪堀群を思わせるようなコブのある連続竪堀1が確認できる。

南に伸びた尾根は曲輪VIIIからXまで続き、こちらもよく削平された曲輪群となる。南端からは急坂が続き、ところどころ小さな帯曲輪状地形があるが、堀切は見当たらない。これを下ると大本神社のあたりになる。

北東に伸びた尾根は主郭部を形成する曲輪IVとVの下に竪堀2で挟まれた土塁囲みの小郭XIが特徴的である。さらに堀切3を経て低い土塁と浅い堀切4がある曲輪XII、堀切5の先は切通ともなっている峠鞍部の堀切6があり、その上も城内側は削平され曲輪XIIIとなる。堀切6は切通であるが、北側の峠道とは別に竪堀が続いており、もともと堀切であったものと推測する。

案 内

未確認であるが広見町誌には北西の尾根二つに四国霊場ミニ88ヶ所があり、その道が多武が森城に続いているようである。地元の方もその道が今も使えるような話をしていた。

今回利用したのは東鞍部に登るコースで、入口は南麓の大本神社から舗装林道が南の谷筋にある。これをしばらく登ると北側の谷筋に作業林道が続いているが、入口はわかりづらい。この作業林道は途中何度も分岐しているが、ひたすら谷沿いを登って行くと峠の堀切6に出ることができる。

車は林道の途中に置くことができる。

最寄り駅(直線距離)
5.9km 出目駅
6.5km 近永駅
7.0km 深田駅
7.7km 松丸駅
7.9km 大内駅
主な参考文献
松野町誌
広見町誌
都道府県別日本の中世城館調査報告書集成 四国地方の中世城館 愛媛県中世城館跡(東洋書林)
日本城郭大系〈第16巻〉大分・宮崎・愛媛(新人物往来社)
所在地/地図
愛媛県北宇和郡鬼北町大字広見
GPSトラックデータダウンロード :[KML形式 ][GPX形式 ]
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最終訪問日
2020年12月
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