築城年代は定かではないが天文年間(1532年〜1555年)に殿島大和守重国によって築かれたと云われる。また、神林入道沙弥閑という人物が文明18年(1486年)に御符札を払った殿島の人物として「諏訪御符札之古書」に記されており、殿島城との関連が考えられている。
殿島大和守は伊那部但馬守重成の次男と伝えられ、弘治2年(1556年)武田信玄が伊那に侵攻した際に最後まで抵抗し、狐島で磔にされた上伊那八人衆の一人という。
殿島城は天竜川の東岸にある段丘の西端に築かれており、現在は殿島城址公園として整備されている。
殿島城は土塁で囲まれた方形の本丸を中心に、二重三重と堀を巡らせた縄張で、公園の外側の宅地となっている部分にも外郭の堀が残っている。
主郭の北空堀を越えた先に殿島大和守の墓が残っている。
国道153号線春近大橋西から県道209号線に入って天竜川を渡り、道なりに東へ走っていくと殿島城への道標が出ており、公園に駐車場がある。
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