築城年代は定かではない。伝承によれば初代は大川按司で、伊波グスクの伊波按司の子とされる。伊波按司の子は次男が屋良グスク、三男は喜屋武グスクに配されたと云われる。
安慶名グスクは標高48.7mの切り立った岩山に築かれており、現在は公園として整備されている。
山頂部の内郭を山腹の外郭が取り囲む輪郭式の縄張は、沖縄本島ではここだけだと云われる。
内郭虎口は自然の岩を利用した城門が南にあり、外側は鋭角に屈折させ、内側は岩の隙間を抜けるようになっている。内部は東西2つのに分かれている。このグスクの注目点として石垣に穴が空いている箇所があることで、銃眼や矢狭間などとも称されている。現地で実際に確認すると、穴の位置は低く、そういった用途ではなさそうである。
外郭は内郭へ登る通路の途中から東へ回り込む道があり、石塁の上をたどっていくことができる。図面を見ると南から西側への外郭の石塁が回っているのだが、行き方がわからなかった。
北側にある闘牛場への看板が目印で東側の道路沿いに公園用の無料駐車場がある。登り口は公園の芝生広場の奥にある。