詳細不明。『古城之覚』では「なきか仙」として有本右衛門大夫を城主とする。
また、『太平記』には康安元年(1361年)7月に美作に侵攻した山名時氏に降った城の一つとして「広戸掃部助ガ名木仙二箇処城」が登場する。
名木の城は因幡国境に聳える那岐山から南へ派生した尾根の一つ、標高730m付近に築かれており、現在は登山道が整備されている。
細く南へ伸びた尾根上にあり東西両側は崖地形の急坂で沢が流れてる。この尾根が一段と狭くなる地点を堀切1で遮断し、南へ伸びた尾根に段々と曲輪を連ねている。
堀切1は南北両側を鋭く削っているのもの幅広く、尾根部分は細く残してある。
北端の曲輪Iは城内で最も高い位置にあるが狭く土塁のような感じで残る。そこから皆へ続く段曲輪も曲輪IIのあたりまでは幅の狭い小郭が続く。
曲輪IIから南側は高低差がありやや幅広く下る斜面を造成して帯曲輪を多段に作り出している。現在の登山道は南端からつづら折れで南に下っているが、南西側に下るような山道もある。その付近には竪堀状の溝があるが自然地形と思われる。
那岐山への登山道B、Cを経由して登る道が整備されており、登山者用の駐車場がある。
いずれも登山道は沢を渡る部分に橋がなく、Cコースは1回、Bコースは3回飛び石などを利用して川を渡る必要がある。
Cコースは山の西側から林道分岐に道標があり、林道終点から尾根背後に登る道である。
Bコースは山の東側から川を渡って南の尾根下から登るコースである。
Cコースで登ってBコースで降りたが、Cコースのほうが比較的歩きやすい。
最寄り駅(直線距離)