詳細不明。『鳥取県中世城館分布調査報告書』には掲載されておらず、近年、鳥取県埋蔵文化財センターによって再発見された城である。羽衣石城に関連する陣城だろうか。
蛇山城は倉吉市栗尾と湯梨浜町羽衣石の境にある標高330mほどの山に築かれている。
曲輪は南東と北西がやや小高くなっており、南東側が主郭I、北西側が曲輪IIでその間はほぼ地山の尾根で繋がっている。普請は曲輪Iから北東へ伸びた尾根、曲輪IIの北から西にかけてが丁寧に行われており、北側に武者走りを設けている。
曲輪IIの西下に土塁を伴う曲輪があり、その南端が虎口1となる。この虎口の前方に畝状竪堀群1があり、西尾根からの侵入に備えている。畝状竪堀群1の上部には平面であり、北側は緩斜面が続くが遺構はない。
曲輪IIの北尾根は堀切2で遮断しているが、堀切2の中央から曲輪下まで竪堀が一条ついている。
曲輪Iから北へ伸びた尾根は段々に造成され、尾根下を堀切3で遮断する。南尾根は途中から自然地形の斜面となるが、その下方に土塁を伴う虎口2があり、その先に堀切4がある。
蛇山城のある峰の北西側に電波塔があり、そこまで栗尾集落から舗装林道が通っている。ただし、2021年10月現在、豪雨災害によって道路は寸断され車両通行はできないため、林道もしくは尾根を歩いていく必要がある。
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