詳細不明。
宇土山砦は日野浦集落と桑野浦集落の間にある岬に築かれている。西と東から登山口があり、これは東西両集落を結ぶ峠路の名残と思われる。
城跡とされるが色々と違和感があり、直ちに城跡とは判断しづらい遺構である。
まず曲輪となる部分は南北両尾根より低くなっている。特に北端部には主郭とするに相応しい高台があるにも関わらず城域としていないことが一番の違和感である。
曲輪は南北二段で南がやや高い。削平されているが全体的に北に向かってやや傾斜する。南北両端には堀切とされる溝が設けられているが、幅は2mもなく遮断性はほとんどない。通路または雨水などが曲輪内に入りこまないようにするために溝で区画した印象である。
曲輪の周囲は石積であるが、南から南西側は石塁となる。東の石積は高さ約1mから1.5m、西の石塁は高さ1.5m~2mほどである。角に隅石はなく湾曲する。
上段Iと下段IIの間の虎口は中央にあり食違いのスロープになる。下段IIの虎口は北中央の石塁の間と南東隅のスロープがある。
宇土山砦が本当に城跡なのか他の遺跡なのかは判断が難しいが、海に面した地にあり、石塁や石積を多用したもので同様に違和感のある城跡とされる史跡としては、大分県内では一尺屋摺木城があり、三重県には崎山城がある。
東西両側に登口がある。東側は看板があるが、西側は見あたらない。
最寄り駅(直線距離)