備中 高釣部城びっちゅう たかつるべじょう

城郭放浪記


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備中 高釣部城の写真
掲載写真数
形態
山城(330m/120m)
別 名
高釣瓶城
文化財指定
なし/不明
遺 構
曲輪,堀切,畝状竪堀群,横堀,竪堀,虎口
城 主
庄氏
縄張図
高釣部城縄張図
歴 史

築城年代は定かではないが天正年間(1573年~1592年)頃に庄氏によって築かれたと云われる。

衰退していた備中庄氏嫡流の城で、庄勝資が出雲より帰還してこの辺りを領し、城を築き始めたが、毛利方として宇喜多氏と戦って討死したと云われ、家督は嫡子信資が継いだ。

説 明

高釣部城は高鶴部集落と三谷集落の間にある標高330mほどの山に築かれている。

主郭は広く北端に土塁があり、その一角に小さな神社と石塔が祀られている。主郭から南に向かって帯曲輪が互い違いになるように築かれており、その中央部分にジクザクに登る通路がある。この通路の一番下が虎口と考えられる。

虎口と考えられる部分の両側に放射線状に畝状竪堀群1と2があるが、この虎口下の部分だけやや間隔が広く空いており、現在南から登ってくる堀底道がこの部分を通っている。登山道は竪堀を横切っているため、当時の道ではないが、この間隔の空いた空間に大手道があったと考えられる。

畝状竪堀群の起点となる横堀の上に武者走りのようなものがあり、一部に張り出しAのような地形も確認できる。

主郭の北下は堀切3で、東西両側に竪堀が伸びており、南北両側ともに三条の竪堀となっている。堀切3の北側に西の高鶴部側から登ってくる山道が鞍部まで付いているが、この部分の西側に竪堀がありもともと堀切4であった可能性がある。この堀切3と4の間に二段の曲輪IIがあるが、切岸は甘く不明瞭である。

案 内

搦手とも云われる西側の高鶴部集落からの道を登ったが、民家脇の小路から畑を通り越してジクザクに谷筋を登る道がある。

下山は南麓へ降りたが、こちらから取り付いて登ることもできる。

最寄り駅(直線距離)
7.1km 富原駅
7.5km 月田駅
8.8km 丹治部駅
主な参考文献
岡山県中世城館跡総合調査報告書
戦国山城を攻略する−キャッスリング入門(吉備人出版)
日本城郭大系〈第13巻〉広島・岡山(新人物往来社)
中世備中の歴史—庄氏と植木氏・三村氏(新人物往来社)
所在地/地図
岡山県真庭市上呰部
GPSトラックデータダウンロード :[KML形式 ][GPX形式 ]
付近の城(直線距離)
1.0km 備中 上合地砦
1.2km 備中 双内城(南城)
1.5km 備中 双内城(北城)
1.6km 備中 丸山城(下呰部)
2.4km 備中 植木館
2.5km 備中 植木城
2.5km 備中 山王城
2.9km 備中 井尾城
4.0km 備中 大山城
4.1km 備中 山東塚城
4.2km 備中 福尾城
4.2km 美作 佐引城
4.4km 備中 荒木城
4.8km 備中 鳶ヶ城
4.9km 備中 土井砦(下中津井)
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5.0km 備中 小松城
5.1km 備中 柾木館
5.3km 備中 片山城(真庭市)
5.3km 備中 飯山城
5.4km 備中 片山古城
5.5km 備中 定砦
5.6km 備中 陣山砦
5.8km 備中 佐井田城
最終訪問日
2021年7月
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