長者門の遺構などは古くから知られていたが、古代山城として近年発表された。
長者山城は榎ノ山峠の北側、中世山城である長者屋敷を最高所としてそこから長者の滝に続く尾根が推定城壁ラインである。ピン位値は長者門を指している。
石垣造りの古代城門跡は長者屋敷から南東に下った標高480m付近に残っており、ここが最大の見所である。石材は加工され、一部天端の角を削り取った跡や石を組み合わせるために切り欠き加工したものなど、古代山城の石材加工技術を見ることができる。城門の開口部は外側より内側がやや幅広くなる。門の礎石となるような石は見つかっていない。
推定城壁ラインはGPSログが概ねそのラインに沿っている。最高所である長者屋敷から北へ伸びる尾根、南東に伸びる尾根、長者門から東へ伸びる尾根のあたりは比較的明瞭に遺構を見ることができるが、北側の尾根はCS立体図だとわかるが、現地で見ると難しい。
一周したい場合は長者の滝から登るのが良いが道も案内もない。
城門経由で長者屋敷に向かう場合は榎ノ山峠の登口が良い。
最寄り駅(直線距離)