築城年代は定かではないが桑波田氏によって築かれたと云われる。 桑波田氏は紀氏姓で伊集院桑羽田郷を本貫とし、桑波田覚弁が平安時代末期に南郷を領したことに始まる。
桑波田氏は南北朝時代には伊作島津氏と戦ったが、その後はその家臣となった。
天文2年(1533年)桑波田栄景は伊作島津忠良と敵対していた薩州家島津実久に味方して謀反を起こしたが、忠良によって南郷城は攻め落とされている。
南郷城は永吉小学校の北に聳える標高94mの山に築かれている。
切り立った断崖のあるシラス台地に築かれた群郭式の山城で、東西に伸びた尾根に曲輪を連ねている。曲輪は西から野頸城、根子城、高城、東の城などの曲輪群があり、このうち高城が本丸に相当する。西側の野頸城の曲輪は果樹園などで遺構が損なわれているようであるが、根子城、高城、東の城の辺りは見学路が設定されており、容易に見学できる。
永吉小学校の西の車道を北へ登っていくと駐車場がある。
最寄り駅(直線距離)