詳細不明。高橋元種が支城の一つであったという。
新田城は標高322mの山から西へ伸びた尾根に築かれており、3ヶ所の城郭遺構を確認したので、便宜状、上城、中城、下城として紹介する。
標高322mの最高所に主郭があるのが上城で最も厳重な防御遺構を備えた山城で主郭部Iと曲輪群IIで構成する。
主郭部Iは最高所I1が主郭で東辺に土塁があり、I2、I3、I4にそれぞれ虎口で繋がる。北側面のI3の東端はI4土塁の北端と繋がっており通行可能である。
主郭から東へ伸びた尾根には大規模な四重堀切1で遮断しており、一番内側が深く規模が大きい。北側面には畝状竪堀群2があるが、南側面には堀は見当たらない。西斜面は巨石が多く、曲輪IIとの間は急峻で通路ははっきりしない。
曲輪群IIは東西三段の曲輪で南側面が土塁スロープになり、一部に石積を伴う。
西尾根は堀切6が長い竪堀として伸びて尾根を完全に遮断しているが、横堀4との間には小さな堀切らしき地形が確認できる。
横堀4は低い土塁をともなう帯曲輪の可能性もありII3の西下から北下にかけて設けられている。ここから通路Aに道が通じているが、この道が一部、畝状竪堀群5の起点を削っていることからあとから付けられた通路のようである。この通路はそのまま木橋を二本架けて、堀切6を越えていた可能性が高く、この尾根のすぐ先に曲輪群III(中城)が存在する。
南側の谷筋の一番奥から山に取り付いて登った。下城のあたりまでは荒廃した竹藪だが、中城、上城は比較的見やすい。
はじめ東の林道からアクセスしようとしたが、たまたまなのか通行止めで歩いていくこともできなさそうだったので下から登った。
最寄り駅(直線距離)