一条氏の家臣で後に長宗我部氏に降った立石摂津守の居城と云われ、麓に立石摂津守の墓が残っている。また、長宗我部氏が改易となったとき、浦戸一揆に参加した立石助兵衛の所領でもあった。
布城は布川河口に開けた布集落の西にあり、南の山塊から北へ張り出した小山に築かれている。
単郭の城で山頂の主郭は南から東側に掛けて土塁が巡り、東側に虎口を開いて北東の小段に続いている。南尾根は二条の堀切で、外側の堀切は浅いものになっている。内側の堀切の西側は竪土塁のような構造になって主郭の側面に回り込むのを妨げているように見える。西下から北側に掛けて腰曲輪が巡り、北西側に一条竪堀がある。北東の尾根にも堀切と竪堀がある。
布集落の西側に三角形の形に見える山が城山である。登り道らしいものはなく、北側の尾根伝いに登る。