『朝来誌』では滝野氏の居城とするが詳細は不明である。
滝野城は標高285.3mの山に築かれており、西には黒坂城、北東には新堂向山城が尾根続きで隣接する。
主郭は山頂I1で広く削平され、西と南の二ヶ所に虎口を開く。土塁は虎口付近にのみ存在している。
西に開く虎口1はやや右、左に折れて入る構造で、西下の曲輪I2に通じる。曲輪I2の西側中央には虎口3があり、平入であるが、北側がやや西へ張り出している。
南の虎口2は左折れで入る構造で帯曲輪I3に通じる。帯曲輪I3は東端が畝状竪堀群1に面して小規模な土塁があり、西端は竪堀3で曲輪I2と区画しているが、木橋を架けて行き来可能で逆襲用の虎口とも考えられる。
主郭から東へ伸びる尾根は横掘に連結した四条の畝状竪堀群を設けて遮断する。北尾根側にも二条の竪堀群2があるが、この部分はもともとは堀切であった可能性が考えられる。
主郭部から西へ続く尾根は曲輪IIを最高所として段々と曲輪が連なっている。段差は小さく傾斜も緩やかで、途中から南側に段が続くが南端は堀切もなく自然地形で終わる。途中から西へ続く尾根側は切岸もなく自然地形の尾根が続いており、警戒が薄い。
西から登る方法があるようだが、東の谷筋から登った。谷の入口付近の余白に駐車可能。
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