築城年代は定かではないが北条氏によって築かれたと云われる。
駿河国境近くにあり、西の尾根を通って駿河と往来する御厨古道を内包した城であった。
河村新城は鮎沢川と河内川が合流する地点の北西に聳える標高347mの城山に築かれており、現在は山頂まで車道が通じている。
河村新城はかつての発掘調査によって御厨古道を内包していることや、障子堀があったことが知られていたが、縄張としては不明瞭であったため、あまり脚光を浴びてこなかった。
しかし、高速道路建設のための発掘調査が行われると、火山灰に埋もれていた遺構が表面化し、新城の名に相応しい遺構が出てきたという。残念ながら、具体的な縄張などは、まだ知り得ていないが、2021年12月現在のGoogle Mapsの航空写真では逆L字の曲輪と西の障子堀、主郭と思われる曲輪にある掘立柱建物跡などを見ることができる。
遠方のためなかなか訪れる機会がなかったが、たまたま近くまで来たので、すでに破壊されているかもしれないと思いながら訪れて見た所、まだ山頂部の遺構は削られずに残されていた。
工事中であるためフェンスの隙間から覗き見ることしかできないが、障子堀のある堀切などを見ることができる。
国道246号線から山上にある集落内の道を上り詰めていくと案内板が設置されたところに行くことができる。
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