詳細不明。伝承によれば最上軍が攻め込んできたときに老人や女子供が逃げ込む避難場所であったという。
野尻小屋館は名取川とその支流の間に聳える標高459mの山に築かれている。
山頂には愛宕神社が祀られており、城郭遺構はその周辺にある小さな帯曲輪群のみだという。地図を確認すると西側から川を渡って北の鞍部の方に道が続いており、これを利用すれば登れるものだと思ったが、この道は川に橋が架かっておらず渡ることができなかった。『仙台市史-特別編7-城館』を参照すると南にある鳥居の辺りから川を渡って登るとのことであったが、やはり橋はないようで今回は登っていない。
この辺りは出羽との国境二口峠に至る街道で、江戸時代には百姓はおらず二十二戸全部が足軽であった。集落の中に「野尻御番所」の石碑があり、「野尻足軽集落跡」の案内板もある。