陸奥 火渡館むつ ひわたしだて

城郭放浪記


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陸奥 火渡館の写真
掲載写真数
形態
山城(350m/60m)
別 名
日渡館
文化財指定
なし/不明
遺 構
曲輪,堀切,横堀,竪堀
城 主
火渡氏
歴 史

築城年代は定かではない。鍋倉城主阿曽沼氏の一族火渡氏の居城という。

慶長5年(1600年)鍋倉城主阿曽沼広長が 南部利直に従って山形へ出陣していて留守の時、この戦に従軍しなかった一族で鱒沢城主の鱒沢広勝が謀叛を企て、留守番であった上野広吉、平清水平右衛門も加わった。このとき火渡玄浄だけはこの誘いに乗らなかったため鱒沢らに火渡館を攻められた。攻め立てられた玄浄は大槌氏を頼って城を脱出しようとしたが露見して討ち取られたという。

後に玄浄の子左助が南部利直に山口村50石で取り立てられ、山口氏を称したという。

説 明

火渡館は火渡集落の東背後の山に築かれており、主郭は愛宕神社の境内となっている。

主郭は神社があるところで、南背後に堀切、東尾根は三重堀切になっている。東尾根を遮断する三重堀切の内側二条は主郭の側面から北西の尾根先方面に横堀として続いており、やがて帯曲輪となる。南側にも伸びており、参道脇にある竪堀のような細い溝は古い参道の名残りかと思ったが、堀の延長にあるかもしれない。

主郭部は山頂の曲輪から北西方向に伸び、西下、東下に帯曲輪を多段に設けている。その先に堀切があり、堀切から北が二郭となる。二郭も帯曲輪が多段になっている。

案 内

参道は南側についており、民家の間の山の裾野のところに鳥居が見えている。付近に駐車場はなく、南に少し離れたところにある集会所のところに止めた。

最寄り駅(直線距離)
8.2km 遠野駅
主な参考文献
遠野市史-第二巻
都道府県別日本の中世城館調査報告書集成(1)(東洋書林)(岩手県中世城館跡分布調査報告書)
日本城郭大系〈第2巻〉青森・岩手・秋田(新人物往来社)
所在地/地図
岩手県遠野市附馬牛町上附馬牛字火渡
GPSトラックデータダウンロード :[KML形式 ][GPX形式 ]
付近の城(直線距離)
6.2km 陸奥 横田城
8.9km 陸奥 鍋倉城
9.6km 陸奥 花館
最終訪問日
2021年5月
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